読書のすすめ:『太陽の脅威と人類の未来』と『ネットワ-クパワ- 日本の台頭』

個人会員 佐々木興吉

 今回は2冊紹介。

1) 『太陽の脅威と人類の未来

     柴田一成著 角川新書 960円(税別)

太陽の脅威と人類の未来

 たまには宇宙の話は如何ですか。「人類は果たして今後100年、200年と生きながらえることができるのでしょうか。」と筆者は問う。
 太陽フレアは通信障害を引き起こすもので発生は今年がピ-ク。ス-パ-フレアの正体、また、話は地球外生命体と地球温暖化にもおよび、地球温暖化の要因が二酸化炭素だけという単純なことではない。太陽の黒点が増え、地球の温暖化に影響しているとしたら、黒点が増えるこの周期にも予想ほど黒点は増えていない。黒点が減少のまま推移するとむしろ地球は寒冷化するなど興味がつきない話を平易に解説。
 太陽フレアについては、過日、情報通信開発機構は太陽フレアの影響を示す新たな警報基準を策定し、企業向けに影響の度合いを分かり易く伝えるシステムを開発してこの春にも稼働させることになっているとの報道がありました。

2) 『ネットワ-クパワ- 日本の台頭』 

     ミレヤ・ソリ-ス著 上原裕美子訳 日本経済新聞出版 3200円(税別)

ネットワ-クパワ- 日本の台頭

 著者(女史)はブルッキングス研究所東アジア政策研究センタ-所長。日本の対外経済政策、国際貿易政策の専門家。
 発行が2024年7月17日と岸田政権時の著述であるが戦後、特に失われた30年の日本の経済, 政治, 地経学, 地政学を俯瞰し、これまで歩んできた日本の状況が、「あの時どうだったか」と時系列で再確認ができ、加えて日本は「ポピュリズムに翻弄されることなく、先進工業国の多くが直面する複雑な政策課題とぶつかってきた国」と著者は高く評価。
 今後の日本の取るべき方向も示唆する一書となっている。

『読書のススメ』
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