藤沢周平全集 全26巻(文芸春秋)と本多勝一集 全30巻(朝日新聞社)
個人会員 佐々木興吉
今回は全集を2つ紹介。
両者とも書店では手に入り難いし、通販でも買えない巻があり、全巻揃えるのはもとより大変。図書館で借りることをお勧めします。
前者は1巻から26巻まで、第1巻発行は1992年。後者は1巻から30巻まで第1巻発行は1993年。両者の作品の大多数を収録。前者は江戸時代の市井や下級武士の哀歓を、後者は文庫本で発刊されたルポや評論が多数収録されており、現場第一を貫くルポジュタ-ジュとジャ-ナリズム。代表的なものでは前者は「蝉しぐれ」、後者は「戦場の村」。小説とルポという違いはありますが、両者は統治する側の視点ではなく、統治される側の視点という共通点があり、時代を超えた不朽の作品集といえるのではないでしょうか。発刊開始年が同時期というのも因縁的で興味深い。
『読書のススメ』
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