ベトナム産業事情調査及び観光旅行:
観光編
2018年11月16日(金)~ 21日(水)
5.観光編
第2日:11月17日(土): ハロン湾観光(世界遺産・自然遺産)
海面からニョキニョキと突きだした大小2,000の奇岩が静かな海面にその姿を映し出す幻想的な光景は、まさに“海の桂林”で一幅の絵画を見ているような美しさでした。
ハロンという地名は、ハ:降りる、ロン:龍を意味するといわれ、その昔外敵の侵略に悩まされていたこの地に龍の親子が降り立ち、敵を打ち破って宝玉を吹きだした。それが奇岩となったという伝説がよく似合う雰囲気に包まれている。
1984年ユネスコの世界遺産に登録され、世界の旅行者の注目を集めている。(地球の歩き方)
ベトナム到着翌日は土曜日で観光の日となった。朝9:30にホテルを専用バスで出発し、従来なら3~4時間かかるところ、出来上がったばかりの高速道路を利用したため2時間ぐらいで、目的地に到着。往復を考えると相当な時間の節約となった。
- ハノイ市内からハロン湾の入口まで120~130Kmぐらい。観光バスだと3~4時間ぐらいの行程。
- クルージングはガイドさんを含め10名の貸し切りであった。 飲み物(アルコール)に豪華な昼食付きで、3時間のゆったりした贅沢な至福の時を過ごした。
11月15日(金)の夕食
TheLapis Hotelの真向かいにあるベトナム料理のレストラン(店名:NhaHangNgon)、 隣の席ではアメリカ人グループ(10人前後)が食事をしていた。
11月16(土)の夕食:BIAガーデン
第3日目:11月18(日)ハノイ市内観光
① ホーチミン廟:
朝9時半専用バスで、ホーチミン廟を目指して、会場に着くと、入場を待つ人が延々と並んでいた。ホーチミン廟ができたのは1975年の9月2日の建国記念日。総大理石造りの廟は蓮の花をかたどっていて、内部にはベトナムの民族的英雄ホーチミン主席の遺体がガラスケースに入れられて安置されているとのこと。ホーチミン廟の前のバーディン広場はホーチミンが廟の前でベトナム共和国の独立宣言を読み上げた場所として有名で、廟の左右には大きく「ベトナム社会主義国万歳」「偉大なるホーチミン主席は、永遠に我々の中で生きている! 」の文字が掲げられている由。
行列は長く、3時間待ちぐらいかもしれないということで、入場をあきらめ外観を見て、次のベトナム軍事歴史博物館に向かった。
② ベトナム軍事歴史博物館
③タンロン遺跡(旧ハノイ城址):
11~19世紀に栄えたベトナム王朝の城が築かれていた。その遺跡は2010年ベトナムで6ケ所目の世界遺産に登録された。
④ 文廟
1070年、孔子を祀るために建立された廟で、孔子廟とも呼ばれる。1076年には、ベトナム最初の大学が開設され、1779年までの700年間の間に数多の学者や政治指導者を輩出した。
第3日:11/18(日):夕食
旧市街チャー・カー・ラポン(ベトナム料理)は100年続く名店。ホアンキエム湖の北側(14Cha Ca, Hang Bo, Hoan Kiem, Ha Noi) TEL:024-38253929
第4日(月)午後:バッチャン村(15世紀から続く陶器村)
ハノイ市内から約10km南東へ行ったホン河沿いの陶器の村として有名で外国人旅行者の人気を呼んでいる。もともとはレンガ造りが盛んであったが、15世紀から陶器造りが始まり、大小約100軒の工房がある。村の人口約5000人のうち、9割の人が陶器造りを行っている。バス停の前・横には100軒ほどの小さな店が並んでいる。
第4日:11/19(月)夕食:ワイン・フェアーのレストランにて
第5日:最終11/20(火)夕食 お別れ会 於:レストラン“SenTayHo”西湖の北
6. 感想・その他
- 全般的感想
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- 新聞情報では、日本への外国人労働者数は約128万人(2017年10月)で、一番多いのは中国籍で37万人、次はベトナムで27万人、特に近年ベトナムが急激に増加している。横浜駅周辺の地下街の飲食店や、東京駅周辺の飲食店でベトナムからの労働者を見かけることが多くなった。
その出身国のベトナムはどんな国? ベトナム戦争で疲弊したが、辛抱強く耐え、結局は勝利を勝ち取った社会主義国。また近年、中国に進出した企業も賃金上昇で、ベトナムあるいは東南アジアへのシフトが起こっていると聞く。発展途上国であろうが、どういう実状かは大変興味のある所であった。 - ベトナムはかってのベトナム戦終戦以降のイメージからは、全く違って若人の多い活気あふれる発展途上国だと強く印象づけられた。日本も戦後の復興期を経験しているので、相通じる物があるような気もする。今回は僅かな時間の見聞なので、これを機会にベトナムの今後の発展に関心を寄せて何か役立つことはないかを考えて行きたいと考える。
- 相互理解にはやはり言葉の問題が大きい。日本語の学習熱が盛んであることは良いことだが半面で、ベトナムの文化や歴史に対する知識、理解の相互理解も大切だと感じた。
- ベトナム人の宗教は80%以上が仏教であり、マレーシア、インドネシアと比較すると、回教のラマダン等の宗教上の制約がなく、工場進出では、電力・流通などのインフラが整備されれば、競争優位に立てる地合いがあると考えられるのではなかろうか。
- 新聞情報では、日本への外国人労働者数は約128万人(2017年10月)で、一番多いのは中国籍で37万人、次はベトナムで27万人、特に近年ベトナムが急激に増加している。横浜駅周辺の地下街の飲食店や、東京駅周辺の飲食店でベトナムからの労働者を見かけることが多くなった。
- 1)両替、物価等
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- 羽田で30,000円両替したら1,490,000ドンで300円現金が戻ったが、街中のハノイの銀行で10,000円両替したら1,956,000ドンで7,500円ほど日本を出る時に損をした。なるべく現地での両替が良いと思います。通貨ドンは日本の200倍の数字であるのでやたら0が多く計算しづらいが、すべて紙幣で同じ表記をしているので0を意識すれば意外と判りやすい。
- 某氏がタクシー代を10倍払ったのも0の読み違いとタクシーが日本と比べると半値ぐらいなので勘違いしたと思います。タクシー会社が分かっていたので、後刻申し入れ、返金してくれました。(大村社長とDuy工場長氏の交渉のおかげです。感謝)
- 物価についての感じ、缶ビールはスーパーで10,000ドン=日本円で約50円、タクシー代は1/2~1/4ぐらいの感じであった。
- 2)気候・天気予報等
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- ハノイは四季があるが、蒸し暑く快晴状態はほとんどなく曇り模様が多いとのこと。冬は乾季で降水量は少ない。11月の平均最高気温は25℃、平均最低気温は18.5℃、雨量は40㎜程度、湿度は年間を通して75%を超えている。スマホのグーグルで、日本語でハノイの天気を検索すると、曇り雨天の予報が多かったが、一度も雨にはならなかった。ほとんど外れており、予報は日本で実施されて、現地の情報が十分反映されていないのではと推測された。
- 3)ナイトマーケット・「神奈川フェアー」
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- 日曜日に旧市街に行き夕食の後、夜の市場(ナイト・マーケット)を散策した。歩行者天国になっており多くの露天が建ち並んでいた。地元の人たちのみでなく海外からと思われる多くの観光客も訪れ、大変な賑わいでした。衣料品・バッグ・アクセサリー・お土産等の夜店が多かったようですが、一方、揚げ物・焼き鳥風の食べ物の屋台も数多くみられました。
- そのホアンキエム湖畔の歩行者天国で「神奈川フェア」を開催していましたが、時間が遅かったので会場を撤収するところでした。黒岩知事も来ていたそうですが、すでに姿はありませんでした。残っていた県の職員は国際課の主査・尾下洋介(入庁10数年ぐらい)さんでした。
- 4)失敗談
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- 団体で夜間行動する際に特に人ごみの多いい所で、お互い見失わない様に、見学して歩くのは極めて大変なことです。そこで2グループに分かれて行動するのが良く、特に各グループには一人は状況が良く判る人がいると良い。今回夜の散策の折、自然発生的に2グループに分かれて、それぞれホテルに戻った。先行グループは、他のグループについて気に懸けずホテルロビーに到着の通知や、他のグループへの連絡をせずに、各自の部屋に戻り、大浴場に入ってしまった。後続グループがホテルにたどり着いた際、一方のグループがまだ到着していない(電話をかけても通じない、部屋にいない)と、ちょっとした騒ぎになってしまった。結局ちょっとした配慮不足で、相互確認ができなかった。
そこで、別行動する際は、必ず連絡、言付けが大切だということを再認識した。
- 団体で夜間行動する際に特に人ごみの多いい所で、お互い見失わない様に、見学して歩くのは極めて大変なことです。そこで2グループに分かれて行動するのが良く、特に各グループには一人は状況が良く判る人がいると良い。今回夜の散策の折、自然発生的に2グループに分かれて、それぞれホテルに戻った。先行グループは、他のグループについて気に懸けずホテルロビーに到着の通知や、他のグループへの連絡をせずに、各自の部屋に戻り、大浴場に入ってしまった。後続グループがホテルにたどり着いた際、一方のグループがまだ到着していない(電話をかけても通じない、部屋にいない)と、ちょっとした騒ぎになってしまった。結局ちょっとした配慮不足で、相互確認ができなかった。
- 5)道路横断の秘訣
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- バイクがめちゃめちゃに多くすごかったですが、2030年にはバイクを排除するとのことです。果たして達成できるのか? 道路を横断するときは車を避けたらバイクはよけずに、運転者の目を見ながら一定のペースで渡りきることが安全である。バイクは信号に関係なく走ってくるが向こうが避けるか、減速するので歩行者は一定のペースで横断すればバイクが避けやすく、なまじ止まると避けるタイミングが取れず危険である。
- 6)ベトナム料理・コーヒー
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- 短期間の滞在なので、限られた経験での感想であるが、野菜・魚介類が豊富で、肉は鶏肉が多かった。味付けはタイ料理のようには辛くなく、日本人には食べやすく、結構美味でヘルシーな料理のように感じた。
ブン(米麺)はおいしかった。日本でうどん・そばに代わってブンが流行っても不思議ではないなと思った。 - ヴェトナムに来て初めて知ったことの一つは、ベトナムがコーヒー生産国としてブラジルに次いで世界で2番目であるとのこと。フランス植民地時代の置き土産の一つだそうである。味は深煎りのせいか、少々苦みが強いが、練乳を入れて飲むのがベトナム風とのこと。なかなか微妙な味があり、コーヒーとして、おいしいと思った。
- 短期間の滞在なので、限られた経験での感想であるが、野菜・魚介類が豊富で、肉は鶏肉が多かった。味付けはタイ料理のようには辛くなく、日本人には食べやすく、結構美味でヘルシーな料理のように感じた。
- 7)その他雑感
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- 道路に紙くずなどのゴミは少ないが植樹桝やブロック、側溝の補修などは完了していないで途中で放棄されているものがやたらと多く、歩くのに注意が必要である。
- 工事中の道路施設はかなり乱暴な施工のように見えたが、道路清掃や街路樹の剪定はかなり密に行っているように見える。従事している作業員の姿が多く見られた。しかし、市街地を抜けると不法投棄とみられる廃材や土砂、コンクリート塊等が道路の脇にかなり投棄されているのが見られた。
- 地震がないとのことで、建造物はマッチ箱を重ねた様な貧弱な建築物があちらこちらに放置されていた。
中国、韓国などの業者が途中で資金不足から建設放棄して放置したままとのことであった。外壁内装工事を上階から施行しているので驚かされる。材料などの搬入の関係なのだろうか、日本では下階からしっかりと造っていって基礎を固めるので絶対にやらないことである。
以上は発展途上国として、行き届かない部分であろうか。10年後、20年後の姿を見てみたいものである。
7. 結び
- 産業クラスター研究会の有志が初の海外産業事情調査と観光旅行を無事に挙行できたのは、菱和工業㈱の大村社長様、菱和ハノイ(有)のDuy工場長様の企画・折衝・調整・ご努力のおかげ、そして理事長や参加者の協力のおかげです。
皆様大変お疲れさまでした。 - 視察旅行に参加の皆さま、多くの写真、感想等を寄せていただき有難うございます。
- 写真は大村社長さん、編集者の写真を中心に、そのほかの方の写真で、場面をよく表現していると思う写真を勝手に収取・選択させていただき編集しました。感想も一部修正箇所もあります。
ご了承ください。 - 本報告書が後刻何らかの参考になれば幸いです。
ご協力ありがとうございました。(槌谷)